Jan
12th
Thu
12th
「おまえは海になれ」和尚はいった。
雪は悲しみじゃ。
悲しいことが、こげんして次から次に降っとるんじゃ。そげん想像してみい。
地面にはどんどん悲しいことが積もっていく。色も真っ白に変わる。
雪が溶けたあとには、地面はぐじゃぐしゃになってしまう。
おまえは地面になったらいけん。海じゃ。
なんぼ雪が降っても、それを黙って、
知らん顔して呑み込んでいく海にならんといけん。
— via「とんび」重松清