Jan
27th
Fri
27th
けれども私は、その時は、たじろがなかった。
人間のプライドの究極の立脚点は、
あれにも、これにも死ぬほど苦しんだことがあります、と言い切れる自覚ではないか。
私は丙種合格で、しかも貧乏だが、いまは遠慮することはない。
これからT君と妹との結婚の事で、万一むずかしい場合が惹起したところで、
私は世間ていなどに構わぬ無法者だ、必ず二人の最後の力になってやれると思った。
— via「東京八景」太宰治